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病気の回復期や予防のためのポールウォーキング歩き方

病気やけがをする以前の生活に戻るために重要な回復期。

一般的に回復期の過ごし方で、その後の回復度合いも左右すると言われています。

ポールウォーキングは2本のポールを持って歩く簡単な歩行法ですが、良好な有酸素運動かつ全身へのストレッチ効果、筋トレ効果、バランス効果が得られます。

この記事では整形外科専門医・スポーツドクターである安藤邦彦先生監修の『一般社団法人 日本ポールウォーキング協会』(以下、NPWA)の認定指導員養成講座マニュアルをもとに、身体の症状に合わせた適切なポールの長さやポールウォーキングの歩き方をご紹介します。

<注意>
回復期のリハビリテーションとして、ポールウォーキングを行う際は必ず担当医師の許可を得た上で医師の指示に従い、理学療法士または一般社団法人 日本ポールウォーキング協会認定のアドバンスコーチ以上の資格を有する方の適切な指導を受けてください。
自己判断でリハビリテーション目的にポールウォーキングは絶対に行わないでください。

 

ポールの長さ調整について

姿勢は生活習慣や年齢や性別などの個人の特長、気分などメンタルの状態も表現します。姿勢が良くない場合には体調が悪い、筋力の低下、足腰の痛み、変形性関節症などによって様々です。

下記は標準的なポールの長さ調整法ですが、実際にはそれぞれの症状にあわせて専用ポールの長さを調整してください。

標準的なポール調整方法:グリップの上部に手を置いたときに肘が直角になる長さ

シナノ製のポールはシャフトに長さの目安となるメモリが記載されており、身長×0.63/cmで計算されています。

 

 

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、加齢、体重、外傷などによる関節軟骨の変化と慢性炎症による痛みの疾病です。

<症状> 歩行痛、O脚、歩幅減少、膝関節伸展が不十分など

 ポールの長さは膝関節や股関節の屈曲状態を補正せずに調整、慣れてきたら通常の姿勢で歩けるよう調整する。

ポールウォーキングは、2本の専用ポールによって良い姿勢、良好なバランス歩行になり、歩幅が拡大して体重移動が確実になり、姿勢に関与する筋肉を強化します(中殿筋、大腿四頭筋、前脛骨筋、下腿三頭筋、ハムストリング、腹斜筋など)。変形性膝関節症の進行予防などに最適です。

初期~中期なら歩幅や歩行速度にこだわらず安定して痛みが軽度なポールウォーキングフォームが選択できます。進行期には、痛みが出現しないレベルの歩行を探します。ポール長の加減、両足部の間隔を大きく、歩幅を減少、遅い歩行スピードなどを提案して経過を観測します。しだいに正常歩行へ指導します。

(NPWAポールウォーキングアドバンスコーチ指導マニュアルより)

 

ポールを持つことで膝関節の内側と外側それぞれにバランスよく体重を分散させる、理想的な歩き方を実現できるということです。

 

骨粗鬆症

骨粗鬆症とは?

骨の代謝バランスが崩れ、骨形成よりも骨破壊が上回る状態が続き、骨がもろくなった状態のこと。 骨の代謝バランスが崩れ、もろくなった状態のことです。 骨は骨芽細胞によって骨形成されると同時に破骨細胞によって骨吸収され、常に新しく作り直されるという新陳代謝(リモデリング)を繰り返しています。(骨粗鬆症 – e-ヘルスネット – 厚生労働省より)

<症状>骨折しやすくなる、背や腰が曲がる、身長が縮む、背や腰が痛むなど

腰部を伸ばすことが可能か膝関節の伸展が可能か確認しておきます。腰部、股関節、膝関節をできるだけ伸ばしてポール長を測定し目標にします。ポールの長さは、最初は、腰部屈曲のままでポール長を決めて歩行を指導します。慣れてきたら、少しずつポール長を伸ばします。

ポールウォーキングは、上肢と下肢を同時に使い、体幹を回旋する歩行法なので全身の骨組織に軽度な物理的負荷を加え、骨量を増加させます。運動による骨の軽度のたわみによって骨組織にマイナス電流が流れて、骨芽細胞は活性化して骨形成が増加します。ポールウォーキングは骨に対して良好な不可になるので、骨粗鬆症の予防や改善に有効です。

(NPWAポールウォーキングアドバンスコーチ指導マニュアルより)

 

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症は神経が通る腰部の骨の管が細くなり、神経が圧迫されることが原因で起こります。
歩行によって痛みが出現し、安静時には症状はほとんどありません。

<症状>腰痛、歩行障害、足のしびれ、筋力低下、排尿・排便障害など

腰を反らすような歩き方をすると神経を圧迫してしまうため、圧迫を軽減する前かがみなど神経を圧迫しない姿勢や動作を心がける必要があります。

ポールの長さ調整(神経を圧迫しない無理のない姿勢が維持できること)、歩幅を拡大しない等によって安全なウォーキングが提案できます。

(NPWAポールウォーキングアドバンスコーチ指導マニュアルより)

 

猫背・スマホ巻き肩

猫背は頭部が身体の前方に出た姿勢不良、スマホ巻き肩は肩部が大火により前方に出て内側に入り込んだ不良姿勢です。

ポール長は良い姿勢をつくった状態で調整します。ポール長はやや長くなりますが、パンチ&プル*などを正しく行えばスマホ巻き肩はしだいに修正されます。

(NPWAポールウォーキングアドバンスコーチ指導マニュアルより)

*パンチ&プルの動き…腕をパンチするときのように前に突き出し、しっかりと肘を引く動きのこと。

 

いかがでしょうか?

実際にチャレンジされる際には医師の指導の下、無理のない範囲で運動を行ってください!

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Ogino
Ogino
30代・食べることが大好きな会社員です!運動は嫌いではないけど、行動を起こすのに時間がかかるタイプ。手軽に健康になれる運動法や、楽しい毎日を過ごすための製品情報をお届けします★

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