ご自身やご家族が歩く際の補助として杖やステッキを必需品としている方は多いのではないでしょうか。
日常的に使っていて忘れてしまいがちなのは 先ゴムの交換 です。
持ち手やグリップ、本体やストラップなど、使用中に目につくところの異常には気が付きやすいのですが、地面と接している「先ゴム」は意図してひっくり返さなければ状態が見えてきません。
でも身体を支えるための杖が地面と接している部分は先ゴム。
先ゴムの状態は杖を安全に使用するためにとっても大切なのです。
半年に1回、長くても1年に1回は杖をひっくり返して先ゴムの減りをチェックするようにしましょう。
さぁ、いざ先ゴムを交換しようと思った時によくあるのが、どの先ゴムを買ったらいいかわからないという悩み。
杖のメーカーや商品、種類によって適応径も様々です。
だいたいが15mm、16mm、18mmなどのミリ単位の適応径。
一般的にゴムの性質を持った先ゴムが多く、若干の伸縮性で1~2mm程度の差であれば付いてしまうでしょう。
そこでよく聞かれる質問です。
危ないし、おすすめしません!!
おすすめはできませんからやめましょう。
どんなことが起きるのか、例をご紹介します。
早く劣化して、最悪は抜けなくなります。
きつい = 先ゴムを膨張させて取り付けた状態 ⇒ 先ゴムの劣化が早い
先ゴムに常に負荷がかかった状態になるため、ひび割れが起きやすく、適合品よりも劣化しやすくなります。
きつい状態のまま、劣化し固くなった先ゴムは次の交換の際に抜けなくなり、ご自身での交換対応ができなくなるケースが見受けられます。
長くご使用したい杖にやるのはやめておきましょう。
転倒して怪我をするリスクが高まります。
日常での使用中や溝、側溝の上などで抜け落ちてしまう可能性が高まります。
先ゴムが抜けた状態では安定性がなく、バランスを崩しやすくなり転倒の危険も。
また、杖のシャフトが痛むことで正常に先ゴムが入らなくなってしまうリスクも。
絶対にやめましょう。
製品購入の付属品を残しておく
製品のタグや取り扱い説明書が残っていると、先ゴムの品番や商品名の確認、メーカーへの問合せが容易になります。紛失しがちなので簡単なようで難しいですが1番確実な方法。
メーカーやブランド名が記された杖を買う
杖自体にきちんとメーカー名や商品名が入っていれば、手元の製品をもとに判別が可能です。どこの会社が作っているのかわからない商品はやめておきましょう。
アフターサポートのあるメーカーの商品を買う
そのメーカーのホームページを見てみましょう。購入後のアフターサポートについてきちんと説明がありますか?お客様相談室や窓口が設けられているかどうかも、選ぶポイントの一つです。きちんと情報が更新されているかも見ましょう。
杖を買うときに一緒に予備の先ゴムも1個買っておく
常に1つの予備の先ゴムを手元に残すようにしておけば安心。杖と一緒に買っておきましょう。交換する際には、その予備先ゴムのパッケージを元に次回の交換分も手配しておきましょう。
後から送られてくる無料サービスを利用する
シナノの無料会員サイト「シナノクラブ」では会員を対象に購入から1年後の先ゴム配送サービスを実施中(2023.1月末時点)。購入から1年後に正規の先ゴムがメーカーのシナノから無償で、直接購入者宛に送られてくるので、購入忘れや対象品に迷うこともなくなります。ご家族への代理購入でもおすすめ。
環境によりますので、半年、1年と定期的に確認しましょう。
先ゴムが使えるのはだいたいどのくらいの期間ですか?
と聞かれますが一概に応えるのが非常に難しい質問です。
状態としては、車用タイヤと同様に接地面の溝がなくなってくると交換のサイン。
日常的に歩く場所がアスファルトなのか、土なのか、
移動手段が自家用車なのか、公共交通機関なのか、
体格が小柄なのか、大柄なのか。
様々な要因が絡んで杖の先ゴムのすり減るスピードは千差万別。
先ゴムの減りがご自身で思うより早い方もいれば、遅い方も。
明確な時期がないから交換時期を過ぎて使用してしまいがちなのです。
おすすめは、お誕生日や年末のお年取りなど、新規一転スタートするタイミング。
新たな1年を迎えるとき、身体を支える相棒のメンテナンスもぜひ。