米寿:べいじゅ 末広がりで縁起が良いとされる八の字が2つ重なる八十八と、米の字が同じ作りであることに由来する88歳のお祝い
お誕生日のお祝いと一緒にする方もいらっしゃれば、親戚が集まるお正月や9月の敬老の日と一緒にお祝いする場合もありますよね。
88歳になるおじいちゃん、おばあちゃんが好きな服、、帽子、、靴、、家族の写真、、
きっと何をあげても喜んでくれるとわかっていても、選ぶ方は迷ってしまうもの。
同居していればまだご本人に合うものが相談できたりもしますが、普段の生活が見えていないと、ご高齢者の方へのプレゼント選びは難しいですよね。
今回は同居していた孫の立場の私が選んで渡したステッキと、元気な祖父(88歳)の様子についてご紹介します。
ご家族の米寿のお祝いのプレゼントに悩まれる方の参考になりますと幸いです。
きっととても元気なおじいちゃんの区分に仲間分けされると思います。
・少し背中が丸まっていて、体が左に傾いている
・杖なしで日常生活
・軽トラック(MT)を自分で運転
・長距離の徒歩移動は機会がない
・お医者さんも自分で予約して自分で
・雨と雪の日、三が日以外はほぼ毎日の畑仕事
・リウマチあるも認知症なし
家族に杖をプレゼントするのはどうかと相談しましたが、「絶対に使わない」との意見多数でした。
でも、実は私は見ていたのです。
祖母のお古の杖を持って礼服で出かけていく祖父を。
実は、お葬式や通夜に参列するときにだけは杖を持っていっていました。
理由は立ち座りが多いから。
座った姿勢からサッと立ち上がることは年々つらくなりますが、手を貸してもらうことは憚られる様子。
お焼香の場面かと思ったら靴の脱ぎ履きも不慣れな場所では難しいようでした。
自宅での日常では必要なくも、いつもと勝手が違う場所では杖が必要なのでは、、、
1人で行くからわからないけれど、病院の待合室で呼ばれて移動するのも同じように苦労なのでは、、、
そう思い、杖を贈り物にすることを検討し始めました。
そんな考えを家族に相談してみたところ「いやいや、きっと使わないよ」の声。昔から杖を勧めても『いや、まだいいよ』の一点張りだと。
でも持って出かけていくのを見ている立場からすれば、そんなこともないだろうといっそ渡す前に必要なのかどうか、本人に尋ねてみることに。
サプライズ感はゼロですが、初めての杖を渡される側にも気持ちの準備がいるように思ったのです。
ただ聞いたら『いらない』と言われそうだったので、なるべく必要に思ったであろう瞬間を思い出してもらえるように、
「普段はいらなくても、出かけたときに自分の杖があったらと思ったことはない?」と。
少し考えて、
『そうだなー、、、あったら助かるかなー』
他の家族は一様に驚いていましたが、杖を使うことが誰かの手を借りることに勝ったようです。
そこから少し好みを聞いてみて、高機能な杖よりも、良い物の杖がお好みな様子。
あんまりにも高価な物は遠慮して使わないような性格なので、無垢の花梨の木から削り出したグリップと、和紙のような独特な手触りの杖 和彩 を贈らせてもらいました。
基本は車移動なので折り畳み式である必要もありません。
祖母のお古の杖に用がなくなり、自宅から杖を持って出かける姿は見なくなりましたが、
外出の際に出入りする外の納屋にいつも置いています。
きっとそこからそっと持って出て行っているのでしょう。
杖の必要な状況は人それぞれだと思います。
毎日はいらなくも、実はふとした瞬間にあれば良いなと感じているかもしれません。
「用意しておくから必要なときに使ってよ」が、まだ日常では使いたがらない88歳の祖父の最初の杖としては、ちょうど良い距離感だったようです。
皆様のご家族はいかがでしょう?
杖を初めてプレゼントするときには老いたことや、高齢者であることを認めさせるようで心配との声を聞くこともありますが、転んで怪我をしてから持つのでは遅く、まさに転ばぬ先の杖だと思います。
杖を必要としている方が、自然と持てる環境をつくっていけるといいですね。
メーカーとしては、これなら持ってみたい そんなふうに思っていただける杖を引き続き考えてお届けしていきたいと思います。
我が家のおじいちゃんの米寿のお祝い兼お誕生日プレゼントはこちらです。
【 和彩 黒墨 】
無垢の花梨材は美しい木目と、硬くてキズに強いのがポイント。
杖表面の特殊な縮み塗装も、その日本らしい雰囲気だけでなく、日常使用でのキズが目立ちにくいのが良いところ。
しかも軽いから持って歩いても疲れにくい。
冠婚葬祭にも持ちやすいおすすめの1本です。