「登山用ポール、トレッキングポールは、街歩き用の杖として使用できますか?」と、よく聞かれます。
結論としては、
登山用ポールを街で使って、万が一怪我をされた場合は補償の対象外となるので、おすすめできません。
正直、お気持ちはよく理解できます。
物価は上がっているし、兼用して1つを二役で使えた方がお財布に優しいし、場所を取らないから収納面でも良い。
スポーツ用品なので年寄りくさく見えない。というのも利点ですね。
杖を持ちたがらないお父さんが、「登山用のポールなら持ってみてもいいよ」と仰ると、よく聞きます。
製品としては強度的には問題なくお使い頂けるのですけれど、
お勧めできない理由は下記2点です。
登山用ポールは、登山トレッキングの道中に身体の負担や疲労を和らげて、安全に登山を楽しむためのポールです。
ですので、強度的には街歩きにも十分耐えられる設計です。
そして登山用ポールにはSGマーク(製品安全協会合格品のマーク)が付いており、これは商品の使用用途を限定しています。
つまり、登山用杖を街用に使用して万が一怪我などがあった場合、異なる用途で使用していたことで補償の対象外となります。
そのため、街歩きには街歩き専用の杖の使用をお勧めしています。
歩行補助杖って何のために使うのかと考えると、歩行補助、ふらつきを防ぐ、転倒を防いで安全に歩くことです。
歩行補助杖の場合、設置面が3cm以上という安全基準(製品安全協会の基準)がありますが、
トレッキングポールはそれを満たしていません。
特にトレッキングポールの先端は尖っていて そこにゴムキャップを被せています。
万が一、滑ってしまったら。
安全に歩くための道具が危険になりかねません。
以上の点を理解し、ご納得いただけるのであれば、登山用ポールを街歩きに使用することは可能ですが
杖を使う方には安心して使ってほしいので、
登山用にはトレッキングポール、街歩き用には歩行補助杖、用途に適した商品の利用をおすすめします。