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メーカー直伝!濡れてしまった杖のお手入れ方法

お出かけ中、突然の雨に降られてしまったことや、

杖を雨や雪の日に外で置きっぱなしにしてしまった日はありませんか?

 

実は、濡れてしまった後に「正しいお手入れ」をしないと杖の寿命を著しく縮めることになってしまい、最悪は買い替えになることも。

 

今回はご自宅で簡単にできる、杖が水に濡れてしまったときのお手入れ方法をご紹介します。

 

水に濡れた杖をそのままにするとどうなる?

杖の長さを変えたいのに動かなくなってしまったり、折り畳みたいのに繋ぎ目がくっついて離れないなど、本来の機能を果たせなくなるので、場合によっては買い替えが必要になります。

 

多くの杖の素材として採用されるアルミ合金。軽くて丈夫な金属なので杖にぴったりな金属素材です。

ですから、世のほとんどの杖はパーツに金属を使用した金属製。濡れたままにするとサビが発生することに。

 

この発生したサビ、何がやっかいかというと部品やシャフト同士がくっついて離れなくなってしまう「固着(こちゃく)」という状態を起こします。

発生した白いサビがパーツとパーツの僅かな隙間に発生し、結びついてしまいます。最悪は可動部が動かなくなってしまうのです。

 

私たちシナノへも多くの杖が固着の修理で届きますが、サビで強く結びついてしまった金属を外すことはできませんから、大部分の交換で多額の修理費がかかる場合や、最悪は修理不可となるケースも見受けられます。

 

今記事を参考に、水に濡れてしまった杖やステッキは正しいお手入れで長く使えるようにメンテナンスしてあげましょう。

 

濡れてしまった杖のお手入れの方法

濡れてしまった杖のお手入れで一番大事なのは「しっかり乾燥させること」です。

いかに水分を残さないか、これを念頭にお持ちの製品についてポイントを確認していきましょう。

また、シャフトやパーツ同士の動きをよくするための「潤滑油」「注油」は必要ありません。必要以上の可動性は思わぬ事故の原因となりますので行わないようにご注意ください。

 

【お手入れ方法】伸縮式杖の場合

杖を日常的に使用している方に多い伸縮式の杖。サビが発生すると長さの調節が出来なくなりますから、加齢や使用用途で変化させる杖の使い方がうまくできなくなってしまいます。

 

引き抜けるシャフトは引き抜く!

多くの場合、グリップのついた「上段シャフト」と先ゴムのついた「下段シャフト」に分けることができるようになっています。

一度調節ボタンを押しこみ、下側のシャフトを引き抜きましょう。

引き抜くと上段と下段に分かれます。

 

しっかり乾拭き!

乾いたタオルや布で届く範囲はしっかりと拭き上げましょう。特に繋ぎ目や接合部分は入念に拭いておきます。

グリップや上段シャフトはもちろん、

下段シャフトの水分もしっかり拭き取りましょう。

 

そのまま乾燥!

拭いたシャフトはすぐに組み立てるのではなく、そのまま置いて内部までよく乾燥させるのがポイント。代わりの杖が用意できるなど、すぐに使わなくて良い場合は一晩~1日程度置いて、しっかり乾かしてから組み立てて使いましょう。

 

また、下段シャフトを振ってみて音がするときには、シャフト内に水が入っている可能性があります。

先ゴムも外して中までよく乾燥させましょう。

 

【お手入れ方法】折り畳み式杖の場合

固着のトラブルが多いのが折り畳み式の杖、ステッキ。

便利な折畳の機能ですが、隙間に発生したサビでくっついてしまい、いざ畳んでしまいたいときにうんともすんとも言わないなんてことに。伸縮式と同様にまずは分解をしていきましょう。

 

引き抜けるシャフトは引き抜く!

折り畳み式の場合は多くの杖に「ガタ止めナット」と呼ばれる部品が使われています。

このステッキでは、指でつまんでいる銀色のパーツ部分がガタ止めナットです。

サイズを変えるために作ってあるシャフト同士の隙間を使用時に締めるためのナットですが、シャフトを動かす場合にはまずこのナットを緩めます。

グリップのついた「上段シャフト」と、

先ゴムとガタ止めナットのついた「下段シャフト」に分けることができます。

 

しっかり乾拭き!

乾いたタオルや布で拭き上げます。特に折畳の節、接合部の部分はサビが発生しやすいのでよく拭いておきましょう。

 

そのまま乾燥!

拭いたシャフトはすぐに組み立てずにそのまま、図のように折り畳みの節の部分も開いた状態で乾燥できると完璧。折り畳んだ状態で置いておくのには輪ゴムや束ねるのに便利な「四葉の杖ホルダー」の使用がおすすめです。

一晩~1日程度置いて、しっかり乾かしてから組み立てて使いましょう。

折り畳んだ状態で固定できる便利アイテム「四つ葉の杖ホルダー」330円

 

先ゴムのついた最下段シャフトを振ってみて音がするときには、シャフト内に水が入っている可能性があります。

先ゴムも外して中までよく乾燥させましょう。

 

杖がサビてくっついたらどうする?

ねじりながら動かしてだめなら、杖を持って地面に先ゴムが斜めに当たるようにコンコンと優しく地面に打ち付けてみましょう。斜めからの衝撃で固着が外れることも。

うんともすんとも言わなければ、シナノのお客様相談室まで直接お送りになるか、購入店さん経由でお届けください。こちらでも同様の手段ですが、より大掛かりに試してみます。

ただ、1度発生したサビが無くなることはありませんので、元通りにはなりません。快適な使い心地を希望される際には買い替えをおすすめいたします。

 

杖のサビを防ぐためには

サビが発生する前に乾燥させる、これにつきます。

定期的な乾拭きによるお手入れで杖の寿命は大きく伸ばすことが可能です。

大切に長くお使いになりたい杖にはぜひお試しください。

 

シナノの杖はサビづらい?

シナノ杖の多くは、杖の内側にまでコーティングを施しているからすぐにサビが発生して固着することはありません。国産メーカーらしく、目につかないところまでばっちり手を入れさせていただいています。

【シナノの杖はこちらから】

 

それでもお使いいただいていく中で付いていく微細なキズによりコーティングは削られてしまうもの。そこへきた水分がそのままになるとサビが発生しゆくゆくは固着の原因となってします。

濡れたら乾かす!それを基本に、もしものときは修理をお受けしています。シナノでは固着外しに特別な代金は頂戴していません(往復の送料と、場合によって交換シャフト代は発生します)。

もしものときもお気軽にご相談ください。

 

◆記事内に登場した商品はこちら

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アマリ
アマリ
商品企画から直営店のサポートまで幅広く担当!集めたお客様の声で、みなさんの疑問やお悩みを解決するお手伝いができたらうれしいです。作り手の想いから杖選びのコツまでひろーくお届けします!

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